学習障がいとは

学習障害とは

一般的に言われる過学習障害とは、「話す」「読む」「書く」「計算・推論する」といった能力に関して、全般的な知的発達に関しての遅れが生じている状態のことを指します。

 

学習障害の種類

学習障害は、文字を読んだり書いたりする能力が低いものの、知的な問題は全くない場合が多いです。ここで、学習障害の種類についてみてみましょう。

・読字障害(ディスレクシア)
極端に文字を読むスピードが遅く、読み間違いを頻発してしまうという特徴のある障害です。よく「文字が読めない障害」だと言われてしまうこともあるのですがそれは誤りで、あくまでスピードや流暢さに問題が表出します。障害のイメージとして、文字が躍る・ねじれるように見えるため、その識字や書き取りに苦労をするという状態になるのです。

これは、脳の音や視覚から得た情報を繋げる力が弱いことが原因だと考えられており、合わせて視覚・聴覚認知の問題がある場合があります。

・書字障害(ディスグラフィア)
文字の形(記号)を適切に認識することが困難で、字を書くことに非常に難解さを抱える障害です。視覚処理に関する困難さを抱くことが多く、例えば「わ」と「は」、「お」と「を」など、同じ音を持つ場合の使用に誤りが多い、主語が抜ける、文章ルールに関しての理解ができないなどの特徴があります。

・計算障害(ディスカリキュア)
数の概念を理解することが困難な障害です。例えば、順番に1から数字を数えてはいけるものの、「2と5ではどちらの数の方が大きいか」「2と5は合わせていくつか」などの計算や比較などの概念を理解することが困難です。九九自体の流れを覚えることができても、それを計算に生かすことができないのです。(例:2×5・2×6の順番はわかるが、2×5=10・2×6=12という計算はできない)

 

…また学習障害を持っている方は「その場にないものの推論」が困難です。例えば、文章問題において「〇〇が二個、アメを持っていた」「◇◇がアメをさらに2個くれた」という場合の状況の変化に対応することに対して、かなり理解が困難となります。そのため、聞く・話すという対人的なコミュニケーションにおいても困難になり、周囲で話されている内容に関して、特定の内容に焦点をあてて内容を理解することが難しいです。そのため、いくつかの話をまとめ、要点を絞るような討論のような場での円滑な対応を苦手とします。

学習障害への対応

学習障害の場合、全般的な知的の遅れや適応能力の欠如がないため、基本的には障がい者本人と周囲の人とのコミュニケーションによる学習・対話の方法を常にすり合わせていくことが大事です。

ここで各学習障害の対応などについて確認してみましょう。

読字障害の場合

「ひらがな一文字の読みを定着させる」→「単語・語句の種類を覚えていく」→「文章にして、続けて読めるようにする」というように少しずつできることを増やしていくことが勧められています。また、周囲のひとが実際に文字を読みその意味を教えることで理解の速度が上昇するため、スマートフォンのようなコンピューターなどの読み上げ機能も有効と言えます。

書字障害の場合

書くことが苦手な場合、読むことも苦手な方が多いです。そのため、書字障害の場合もまずは流暢に読めるようになることが必要です。流暢に読字ができるようになると、ひらがな等の簡単な文字を書くことが上手くなることも多いです。

書く練習については、文字をなぞることから始め、慣れてきたら模写・聞き取りでの書字を行っていきます。また、文字を書く際に目をとじて、身体そのものに字を体感させ、動きとして覚えさせることができる場合もあります。

漢字の書き取りが困難な場合には、書き順・漢字のへん・つくり(文字全体ではなく、一部の特徴)へ意識を促す方法や、句を作ってごろ合わせの感覚で字を覚えるなどの方法があるため、その人に合ったやり方を周囲の人たちも一緒に模索していくことが大切です。

計算障害

普段の生活から、少しずつでも数を意識させることが有効です。例えば、食事の際にから揚げ等、個数を数えやすい食べ物を食べる際、「3つ食べるより、5つ食べる方がおなかがいっぱいになる」というように、数と身体の連動している感覚を体に覚えさせるなど、概念的ではなく直接的にわかりやすい方法で数を意識させることも有効です。

またお風呂に入る際、「100秒数えてからお風呂を出るより、110秒数えてからお風呂を出ると体が暖かくなる」という風に、数と身体の状況が連動しているという方法も効果的です。

“数字を数える”というトレーニングを行うよりも、障がい者本人の感覚に対し”数が直接的に影響を与えている”という状況を作ると、概念では理解できなかった数字の順序などを、感覚的なものとして受け止められるよう促すことができるようになります。

学習障害の支援

学習障害の支援では、上記で紹介しているように障がいをお持ちの方に寄り添い、個人ごとに合った方法を見つけていくことが大事です。しかし、なによりも大切なのは障がい者本人が「できた」と達成感や満足感を得ることです。

「できるようになるまで」「練習しないと」などの言葉は、そもそも苦手としていることを克服しようと努力しているので避けるようにしましょう。でなければ、できないことに対する不安感・焦燥感・劣等感を生み、障がいの特徴を助長させてしまうことに繋がります。

障がい者本人ができるようなった、という成功体験が増えれば自然と勉強時間や繰り返す回数も増え、結果的に学習効果の上昇も見込めます。

常に、周囲の人は障がい者を導き引っ張り上げるという意識ではなく、本人の意思を尊重し支えていくという姿勢でいることが大切になります。

また、学習障がい(発達障がいなど)の主な相談機関としては、
・市町村保険センター
・保健所
・福祉事務所
・児童相談所
・児童福祉施設
・発達障害者支援センター
・特別支援学校(盲・聾・養護学校)

以上のような機関があります。

学習障がいの治療法

他の発達障害などを始め、学習障がいについても根本的な治療法は存在しません。
あくまでも学習障がいで治療と言われているものは、障がい者の方々の将来性を広げるための手助けを行うことなのです。
学習障がいを持っている方は、できること・できないことの差がはっきりしており、その特徴が最もわかりやすく発現するのは教育学習の始まる学童期になります。この時から、生活面・教育面での適切なフォローをしてあげることで、将来的な環境調整や療育の場面における支援などの困難さが軽減される可能性があるのです。

一人ひとりの特性を理解し、その都度に適切なフォローを行える方法を、早めに障がい者本人や周囲の人が知っておくことが重要なのです。

また、学習障がいにおいて大切なのは「できないこと」に集中するのではなく「これができた」などの達成感を常に感じられる環境が大切とされています。その理由として、周囲に比べるとできないことの多い障がいのため、障がい者本人が「自分は何をしてもだめだ」という気持ち強く抱えてしまうことにより、例えば不登校やうつ病を発症したりなどのいわゆる「二次障害」を引き起こすことに繋がる可能性があるためです。

そのため周囲の人たちは、何よりも障がい者本人のやる気・達成感を養い、自発的に行動を起こせるような環境を作り、維持していくことが自他共にスムーズかつ安定した生活を続けるために最も大切とされているのです。
そのためには、自分たちだけで抱えるのではなく、迷ったときは周囲の人たちへ相談をすることが重要なのです。

電子機器の取り扱い

大人になってから、直接文字を書くなどの機会はスマートフォンなどの電子機器を扱うことにより少なくなるか、行うことがなくなっていく場合もあります。そのため、小さい頃からの学習障がいに対する訓練を行う場合等を含め、電子機器類の扱い方も視野に入れ、障がい者本人が電子機器を扱う上でどんな困難があるのかも理解しておき、また克服しておく必要もあります。

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